
耳鼻科に行ってきた。
どうも最近、人の話の半分くらいが良く聞こえない。それを人に言うと笑われる。だって一緒に演奏しているんだから。でも、人の話がこれだけ聞けないということは、演奏の音、,聞こえていないわけぇ???、、ってな具合。いわゆる言葉のエッジが余り良く聞こえないんですね。だから滑舌が悪い人の話は何遍も聞き返したりする。でも人の所為にしても始まらないので、いよいよ補聴器導入という一大決意をしそうになっている。
耳鼻科に行った。以前からそうだが、ハイの音の聴力が落ちている。ただ、補聴器というのはハイとローの音を聞き分けて、ハイだけを増幅するということは出来ないというのが難点だそうで、ちょっと補聴器研究の必要がありそう。ただ、人の会話、,これがしっかり聞こえていれば、3倍くらいは面白い会話になると思うのだが・・。
そんなことで、,いろいろ医者に行くことの多い昨今、以前に家内と眼科に行ったときのことを思い出した。余りの疲労から、目のまわりの映像がゆがみ、ないはずの光が見える。。。それは4枚目のアルバムを4日間かけてミックスダウンした直後のこと、、翌朝車に乗ったら広い空がまあるく歪んだフレームで囲まれたような視界にびっくり。あわてて眼科へ・・。それは結局年齢によるものということで、今では極端な症状はほとんどなくなったので忘れているが、そのときは余りにいろいろな症状がいっぺんに出て、自分でもうまく説明できないと思うので家内と二人そろって出かけたわけ。一緒に診察室に入って一緒にいろいろ説明して・・。いろいろな検査、,。待合室で、看護婦が来て、何気なく・・・何気なくとしか思えないのだが・・・「ママと、来たのぉ?」だって。。。その余りの自然さに、私は何となく頭を前後に揺らしながらそのまま静かに時間は流れた。
あの看護婦、,良くもぬけぬけと、,まさしく「ぬけぬけと」という言葉がこれ以上似合う場面はないのではないかというくらい、,さらりとやってのけた。しょうがないから・・ほめてつかわす。
写真は台風一過の秋の空

BS2,魅惑のスタンダードポップス・・土曜日には再放送をハイビジョン・・だっかな。。やるんですが、テレビをつけたらちょうど始まるところ、,。いつもの「みなさぁ~ん、ポップス、,好きですかぁ?・・・イェ~イッ!」で最初の曲が始まる。あれ?,,これはいつのだっけかなあと思いながら、リズムは快調、,,。うん、よしよし、この調子ならOKだわいと思って、,,画面は新妻聖子さんがアップになり、,いつも最前列のベースの伊藤さんの顔が見える。カメラは徐々に左へ,,ピアノの上柴さんがうれしそうな顔をして弾いている。そして徐々にカメラは右へ・・。もうすぐオレの顔が、,,。・・・と、、、、。あれっ? これ、ドラムの伊藤史朗君じゃん?
おあとがよろしいようで。カクッ

■□■ いちはらやすし・こんなことしてますNEWS ■□■
□□ 2009 / 11月号 □□
TRIO’、秋のツアー、、始まります。
先日久々にTRIO’で演奏をしました。一般公開ではないので告知はしていませんでしたが、なかなか良い感触。
どうぞ予約など、、お早めに。
11/2代官山・レザール 狭いです。
11/3仙台 仙台地震の復興支援ライブ、、、皆様のご支援を。
11/4青森県・階上町 八戸の近くです。。
11/5秋田・THE CAT WALK TRIO’二回目の秋田です。
11/6盛岡・SPEAK LOW 盛岡は二回目ですがここは初めて。
11/8高槻・STUDIO73 駅からすぐの静かなスペース。
11/9安城・デンパーク 安城ジャズクラブ主催
11/12南青山・Body & Soul ライブレコーディングをします。
11/13開成ライブ・渋谷松涛 間もなく満席となります。
11/14高崎・ケイノート これが今年最後のTRIO’となります。
12日、Body & Soulではライブレコーディングをするわけですが、演奏と音が両方共にOKでしたらアルバム・・出します。皆さんの拍手や声を是非このライブレコーディングに残して下さい。5枚目のアルバム制作に是非ご協力、お願いいたします。
11月はその他に、告知はしていませんが、15日(日)に早稲田大学スイング&ジャズ研究会の44周年コンサートを新宿SOMEDAYで行います。関係者並びに興味のある方はこちらをご覧下さい。
http://sjc44th.n745.net/
その他にはまずは1日にベースの古野さんの先月に引き続いての横浜/ドルフィーでのセッション。今回はトランペットの松島啓二さんをお迎えします。20日には久々の金城寛文クインテット、、なぜか、なかなか新鮮。湾岸地区の皆様、、是非ふらっとお立ち寄りを。そして21日、久々の「ZAWAMEKI」です。クリスチャンの皆様、要チェック。
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ライブの場所や時間などの詳しい情報はホームページからご覧ください。
http://i-produce.net → LIVE → 11月 をご覧ください。各メンバーのサイト、演奏場所のサイトなどにリンクしておりますので、地図や時間、詳細がわかります。尚、詳細をご覧になれない方は、直接市原までメールでお問い合わせ下さい。
ichihara@i-produce.net
・・・ということで、
11月もどうぞよろしくお願いします。

暫く空いてしまいました。
10月5日は藍川由美さんの「日本のうた編年体コンサート」を観てきました・・。こちらは「大谷よしみの“Graceな時間”」をご覧いただくと私も登場します。
そして6日には音大の授業でしたが、この日は生徒がアレンジしてきた「What’s Goin’ On」・・チョーヘビーなアレンジで・・「オルタナ」とかいわれても、あっしには皆目見当もつきませんがね。それを私たち先生陣/gt,野呂一生、b,鳴瀬義博もやる羽目に、、。言わずもがな、、模範演奏としてやるわけで、、どうも体がばらばらになりそうでしたよ。その証拠に翌々日のマッサージ、、悲鳴を上げましたね。。。柄にもないことをやるもんじゃないなと・・。
そしてその翌日、翌々日と早朝一便の飛行機に乗るという、、ちょっと寝不足を誘うこの二三日でした。10日には米子へ。当日入りで初めてのリハーサル、そしてそのまま本番。「エネルギアふれあいコンサート」と題して菊池ひみこがプロデュースする鳥取県のゴスペルグループ大集合のコンサート。先日世田谷区の日野皓正さんの率いる中学生のフルバンドを見て、うらやましかった、、。こども達が思いっきりやって、それと一緒にプロ達が思いっきり、、リズムに妙な手加減はしていない。それがうらやましくて、、。でも今回、このゴスペルコンサートではそれが出来たような気がした。こどもたち、、結構全開で歌ってました。そして私も全開でやりました。こども達には全開でぶつかっていいんだと、、、。自分でも確かめられて、、うれしいひととき。
翌日は一便で羽田に戻り、ベースの森泰人をピックアップして鹿嶋へ。実はクローズドなパーティーでTRIO’のライブをやりました。ツアーを控えて一足先に、、。鹿嶋の鍍金会社の社長と森の、飛行機の中での不思議な出会いが元でこのライブが実現。私より二歳上のこの社長のMさん。鍍金工場の見習い小僧時代から今は三つの会社を一族が切り盛りしている。あきらめようかと思ったときもあった。でもあきらめないこと、、その一言に尽きると。こういうときに「ここで一番、がんばるぞ」という指向の持ち主とつながりをもってここまで人の輪を拡げてきたと、、。そんな話を実に明るく話してくれる。このパーティーには何人来ていたかよくわからないが100人以上いたのかな。半分が親戚だと・・。実に庭園でのライブパーティー。演奏者は屋内なんですけどね・・。それから鹿嶋の海軍航空隊の基地以来の土地の話も興味深いものでした。それぞれの地域でこうしてがんばっている人たちが、更に日本を支えている、、そういう景色が見えてくる。うれしい出会いでした。そして何よりも久しぶりのTRIO’・・。かなりグレードアップ、、なんちゃって、、でも半分ホント。これはなかなかよさそう。11月、、期待して下さいね。
そして、、これもすでに日が経ってしまった・・次の音大の授業が過ぎてしまい・・のですが、以下が書きたかったことの主旨・・。それは、NHK,BS「魅惑のスタンダードポップス」のリハーサルでの出来事。。。
この番組、本番の収録の一週間ほど前と更にもう一週間前、二回のリハーサルがあります。一回目は歌手が歌の準備が出来るように簡単な編成でカラオケを作る「仮録」。そして二回目は歌手とバンドはフル編成で、、コーラスやパーカッションや管楽器も含めて、本番のスタイルでリハーサル。そしてその日も録音をして、歌手は本番に備えるという段取り。先日のこのリハーサル、二回目のリハーサルでした。ポップスの曲目ですと大体譜面を見ただけで見当がつくのですが、そうは行かないタイプの曲がたまにあります。例えばビートルズの曲などはそういう曲が多いですね。リズムがありきたりじゃないんですよ。リンゴ・スターのドラムなどはとてもまねが出来ない。ある程度の見当で雰囲気を出すのが精一杯でして・・。そう。このリハーサルでもビートルズの曲が・・。あれは「アイ・フィール・ファイン」。ギターのハウリングのような音から始まる、、おじさんだったら誰でも知っている曲。この曲のリズム、、普通のポップスのリズムではなくて、昔良く言うところの「アフロキューバン」のリズム。良く聴くとシンバルなんか「チンカン,トンガラガッタ,チチカカ,チンガラガッタ」・・みたいな。そのままコピーしようもんならとても恥ずかしくて出来ないリズム。これがメイクセンス出来ているのがリンゴが天才と言われる所以なのか・・。曲の最初に出てくるギターのハウリングのような音も、偶然出た音らしく、再現が難しい。それも何とかそれらしくやると言うことで、歌手入りの録音を済ませた。この日は全25曲ほどを一挙にやるのでなかなかヘビーな一日。時たまある休憩も10分。その休憩の時に皆がCDラジカセに寄って聴いている音がある。そう、「アイ・フィール・ファイン」。もう一度良く聴いてみようということらしい。ギターのこのハウリングの音はああだこうだと・・。それからイントロのギターのフレーズ。これは単音じゃないじゃないか、ハーモニーも付いてるぞとベースのIさん。いや、それは違う、これはもう一本のギターですよと、ギターのO君。それにしてもこのノリはまねできないよねえと、後ろの方で聴いていた私。その直後、スタッフが何か言ったのか、、「え?、これ、、ぼくらがやったやつ?」・・。
おあとがよろしいようで・・。かっ
写真は街路樹の虫食い枯葉

残された時間をどのように使おうか、、、それが切実な課題になりつつある今日この頃。時間は少しも無駄には出来ないと思う。でもそれは、寸暇を惜しんで出来るだけのことを目一杯やるということではなくて、むしろ何かに追われるようにして忙しい時間を過ごすような生活をしている場合ではない・・という意味。
忙しい間は「充実」という言葉の意味を考えずに済んでいた。でも今、時間を無駄には出来ないと思うようになって初めて、、、空気を感じていたい。季節を感じていたい。植物を愛でたい。妻と共にいる時間が幸せであることをいつも感じていたい・・それを宝物のようにしたいという思いが、どこから来たのだろう、、沸々とわきあがってくる。
創造的な仕事というのは、どんなに考え、熟達し、そして出来上がったとしても、その人の持つ風呂敷以上のものは何も出来やしない。結局そこに尽きる。どんな形や顔をしていたって、そこに尽きる。だから、、いつも静かにすべてを受け取る者でなきゃあいけない。頭のまわりが大海原だと感じられるくらいに。そこに自分の身をあずけられるように、いつもいたい。そうしないと、せめて自分を自分の大きさにまでふくらますこと、、それさえ出来なくなるんだから。
今悔やまれることがあるとしたら、、それ、、かな。それをしてこなかったこと、、それを大切なこととして慕い求めてこなかったこと、、かな。
もし人が自分を自分の大きさまでふくらますことができたら、、、その人は、自分が出来る得る最大の仕事をする人になると思うんだ。もしみんなが、与えられた感性を100%活かす人だとしたら、すべての人が一流になるさ。すべての人がが天才であることがわかる。しかもみんな、全然似てないんだ。みんなが見たこともないものを作る人になる。。僕はそう思っている。神さまがつくられたものっていうのは、そういうものなんだ。だから僕にも義務がある。僕をふくらます・・という。残された時間を使って・・・。