フィットネスクラブに入ったのだ。
外からも見える・・、何もこんな板の上で走らなくても自然の中を走ればいいじゃんかと、、。大体散歩もろくすっぽできないのにそんなもんできるわけないじゃん・・と否定的な私の首に縄をつけて引っ張っていった人がいる。そう、うちの奥さん。もちろん自分がやりたいわけで・・。ダメだと言うにもそれなりの必要もあろうかと思い、渋々二人で下見に行った。
結構年配の人もやっている。何回行っても良いし、いつでも利用できる。それにエアロビクス、コンディショニング系、リラクゼーション系、ヨガ系、格闘技系、ダンス系、それにプールでもいろいろな特別プログラムがある。プログラム以外はジムなど自由に好きなだけいろいろな機械を使うことができる。そして風呂にサウナ。
この下見で見せてもらったプログラムは格闘技系の「Group Kick」というもの。音楽に合わせてボクシングのような運動をいろいろ組み合わせておじさんから若い女性までやっていた。とても楽しそうに、またその動きが皆かわいらしい。本当のジムなどのような悲壮さはどこにもなく、なんだかテーマパークみたいな雰囲気でやっている。一団でやっている皆の動きを見ているうちに自分でもやりたくなってきて・・。「なんか、遊園地みたいだね。」と家内の前で口走ってしまった。
いろいろなプログラムの内、わたくし的にはヒップホップ・・アハハハ。これ、マジでやりたいんだけど、当然体は付いて行かない。が、初心者向けのものからあるので、暫くしたら挑戦しようと思っている。簡単に格好つけられるだけで、あとはそりゃ私、ドラマーですから、、、もう結構その気になれるんじゃないかと踏んでおります。
最初に体の測定をして、その人の体に合わせた運動プログラムを最初の三ヶ月間指導してくれる。ちょっと台の上に乗って両手に何かバーのようなものを握るだけで体に関するあらゆる数値と、その状態にあった運動のプログラムが出てくる。私は筋肉が少なくて脂肪が過剰だと。それから「市原康様の上半身筋肉はそれなりに十分であるが、下半身筋肉量は市原康様の体重を支えるのに不十分だということです。」とか書いてある。様とか言いながら、その口の利き方はなんだと言いたくなるが、機械が打ち出した文章なので文句を言うのも忘れて帰ってきた。もう一つ、市原康様は腹部の脂肪率が標準を超える内臓脂肪型です。・・と来た。脂肪のことはわかってたけど筋肉が少ないって言われるとマジ「むっ」とする。なんて若者の言葉を使ってみる。先日前田憲男さんにフィットネスクラブに入ったという話をしたら、ドラマーだから体動かし放題で、そんなもの必要ないでしょう・・といわれたのですが、そんなわけはありません。実際始めたら理屈がわかりましたよ。
僕はとにかくすぐに体が硬くなってしまって、放っておくととんでもなくガチガチ状態になって、にっちもさっちもいかなくなってしまうので、定期的にマッサージをしてもらわないとどうにもならない。どうして疲れるかというと、体が硬くなればそれを動かすために筋肉にそれだけ余計な負担がかかる。だからガチガチだと体中にバネを張り巡らせた星飛雄馬状態になってしまうというわけ。ところが、ストレッチから徐々に各部の筋肉を少しずつ鍛え、動く体に対応できる自分にしておくと体が難なく動き、疲れないというこの理屈。このフィットネスクラブでいろいろやっているうちにそれがよ~くわかってきた。
今では暇さえあれば最寄りの駅前にあるこのフィットネスクラブ「OASIS」に行くようになりまして・・。ははは、気分は・・アスリートなのだ。
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昨年、11月12日に南青山/Body & Soulにて行ったライブレコーディング。うまく行けば5枚目のTRIO’ということでやりましたが、、。残念・・、ボツということに相成りました。いろいろな方から、良かったのにというお言葉もいただきましたが、何しろ「疲れ」が見えるというのはどうにも。。その前の浜松やその後の開成ライブなどの出来に比べて、これはいつもの「TRIO’」ではないという結論に至りまして・・。でもこれであきらめたわけではありません。すでに次回のライブレコーディング・・決定しております。5月にTRIO’のツアー、そのときに東京/Body & Soul 5/20(木)と、前橋/YUME studioホール5/21(金) の二カ所でやります。いつものTRIO’を切り取れれば良い・・それだけなのですが、それがなかなか難しい。尤も前回の音を一部ミックスして、音の作り方などを録音を担当して下さった Saidera Pradaisoのオノセイゲンさんといろいろ準備を重ねたいと思っています。どうぞTRIO’/5枚目・・実現できるよう、、応援、、といっても何をしたら良いかわからないですよね。・・そう。。。あたたか~い言葉を・・・・それですよ。ひとつ・・よろしく。
さて、今年ももう二月。2月はちょっとおとなしくしているという感じです。尤もこの月は東京音楽大学の入試がありまして、若者の運命を決めてしまうという神さまみたいな仕事をしなければなりません。これは何とも気が進まない仕事ですが、しなければなりません。
私が担当しているのは作曲科の映画放送音楽コースとインストゥルメンツコースですが、景気が低迷してか、応募者も減っています。ということはチャンスでもあるということ。この学科はとにかくスタジオでの活動の実際をそっくりそのまま体験でき、卒業すれば即戦力という人材を育成するところです。作編曲家ならばアレンジからレコーディングのディレクション、スタジオの録音現場での必要の一切、自分の作編曲をどうやってプレーヤーを使って最高の仕上げに持っていくかなど・・。またプレーヤーとしては作曲もし、演奏もし、編曲家の譜面に対してどういうアプローチが可能かなどの実体験、もちろん演奏技術の実際、録音に対応した奏法など、、。そしてそれらを教える教授陣、講師陣は皆現役の演奏家です。自分でやっていながら、こんなに恵まれた奴らはいないよなあといつも思わされる、、そんな現場です。入試直前にこんなご案内をしてもしょうがないかも知れませんが、これからという方にはおすすめできる学科です。このような学科は他にはありません。
・・と、話が逸れました。2月は魅惑のスタンダードポップスの公開収録に始まり、福田重男トリオ・・珍しい?、早稲田系/金城寛文カルテット、おなじみ前田憲男ウインドブレーカーズなど。皆様のお越しをお待ちしております。
ライブ情報の詳細はホームページより。
写真は前回のライブレコーディングの時。撮影:平田一八
本日、今年最初のスタジオの仕事・・やってきました。
秋元順子さんのアルバム・・。紅白にも出る方なのに、僕はお会いするまで知りませんでした。失礼しました。。。
「愛のままで」という曲が代表的な曲のようで・・、YouTubeで初めて確認。けれど、今日のレコーディングはジャズ・・。それもスタンダードの・・。いいですよ、とても雰囲気があって。歌い方の基本姿勢は変わっていないのでしょうね。57才でインディーズ発売した「マディソン郡の恋」は有線お問い合わせランキング1位を獲得した・・ということは、知らない人が彼女の歌声に惹かれて「お問い合わせ」をするんですから、これはどこかに揺るがない魅力があるんでしょうね。今日のジャズも私が聴いた限りではそこのところで歌っていた・・んだと思いますよ。
私は3曲ほどやらせていただきました。キングレコードから出ると思いますので、、その節はよろしく、、、といっても私に何か良いことがあるわけではありません。
秋元順子さんのアルバム・・。紅白にも出る方なのに、僕はお会いするまで知りませんでした。失礼しました。。。
「愛のままで」という曲が代表的な曲のようで・・、YouTubeで初めて確認。けれど、今日のレコーディングはジャズ・・。それもスタンダードの・・。いいですよ、とても雰囲気があって。歌い方の基本姿勢は変わっていないのでしょうね。57才でインディーズ発売した「マディソン郡の恋」は有線お問い合わせランキング1位を獲得した・・ということは、知らない人が彼女の歌声に惹かれて「お問い合わせ」をするんですから、これはどこかに揺るがない魅力があるんでしょうね。今日のジャズも私が聴いた限りではそこのところで歌っていた・・んだと思いますよ。
私は3曲ほどやらせていただきました。キングレコードから出ると思いますので、、その節はよろしく、、、といっても私に何か良いことがあるわけではありません。

新日フィル/久石譲のワールド・ドリーム・オーケストラ、渋谷オーチャードホールを無事終え、新年コンサートが終了しました。三日間で、しかもわたしの出番は2時間どのプログラムの中の最後の30分。ですから楽と言えば楽なのですが、この三日間かなり緊張しまして、それで待ち時間が1時間半ですから、、、緊張するだけで疲れたぁ・・ってな感じ。ドラム叩いているときは緊張はしているんだろうけどまあ、思いっきりやっているのでどちらかというと緊張を忘れた緊張・・とでも言いましょうか。待っているだけの緊張というのはかなりきびしい。
それでも待ち時間が多いというのはいろいろなことができて良いという利点もありまして。私、最近「坂の上の雲」読み始めまして・・。全8巻の、今7巻目。実は僕、年代と人名を覚えることで成績が決まるという歴史が大嫌いで、ほとんどそういうものには拒否反応を示していたのだけれど、もっと若い頃にこういうものを読んでいたらなあと、、ホント、、文字通りもう遅い。でも、それでも電車などで移動するときには夢中になって読んでいる。明治時代の国家に目覚めた日本人の、特に犬死にのようにして命を捧げていった数え切れない人たちの犠牲がなかったら、恐らく今の日本はかなり違う状況になっていたことは間違いないと思うと、今まで歴史を軽んじてきた自分が恥ずかしいし、そのことは本当に心に刻まなければならないことなんだなあと思わされる。できたら203高知に行ってこれらの戦没者の存在に思いを馳せたいなどと、以前の自分では考えられないような思いがわいてくる。
昨年の暮れに第一部というか、NHKの「坂の上の雲」の音楽を担当したのが久石さんで、今回のコンサートでも四つのコーナーの三番目にこの「坂の上の雲」の音楽を20分ほどやる。ちょうど僕が「ああもうすぐ始まるぅぅぅっ」てな感じのところでこの音楽。でも、せっかくがだから一所懸命読みましたよ。オーケストラの生演奏付で「坂の上の雲」を読めるんですから。こんな贅沢な話はない。
で、無事終了。オーチャードホールというところは楽器の響きが他のホールと比べて独特なところがありますね。みんなの音がきれいに返ってこない。自分の楽器の音もちょっと鳴りが悪いように聞こえる。聴いている人はどうなのかよくわからないけど・・、会場が長方形なんですよ。それがちょっと気になりますね。お茶の水のカザルスホールも規模は小さいけど長方形。これ・・いいのかなあという気が。これは素人の発言ですから、関係者の方、悪しからず・・。カザルスホールで体験したこと、、それは長方形の中央部・・一番良い席・・のあたりで聴くと、なんだかぼける。それで、壁際の席で聴くと反射音が混ざるせいか、端の方の席の方が音の感じが良い。オーチャードホールがそうなのかどうかはよくわからないが、今日はリハーサルをしていて久石さんに「ドラムの音がはっきり聞こえないからもう少し強めに」と言われた。クラシックのオーケストラに入っての演奏だとある程度音量もセーブするが、このワールドドリームオーケストラではかなり思いっきり叩いている。それでバランスがいいようなので・・。それでも今日は良く聞こえないとのこと。それで今日は思いっきりやりました。(笑) 僕が普段やるのはTRIO’をはじめとするアコースティックな編成が多いが、たまにエレキサウンドと勝負するようなバンドをやることもある。先日の渡辺真知子さんのステージなどはそのひとつ。ほとんど全開になる。でも、今日はそれ以上だったかも知れない。思いっきりやりました。それで良かったみたい。
そのドラムの話とは関係なく、とにかくとても良い観客の反応でした。クラシックの場合、最後に何回も出てきて拍手、、という場面があり、やっと終わるのですが、今日は拍手が鳴り止まず、オーケストラがはけて、そして僕も楽屋へ戻って、、それでも拍手が続いていました。この大きな編成での仕事、何かすがすがしい気持ちで終えることができたのは僕にとって本当にうれしいことでした。新日フィルの皆さん、ありがとう。
写真は内容とは関係ありません。

2010年は長野ホクトホール。新日フィル/久石譲のワールド・ドリーム・オーケストラで始まりました。そして今日はサントリーホール。そして9日にはオーチャードホール。出番は最後の方だけなのでかなりのんびりしていますが、数少ないその曲の中にはドラムソロがしっかりあって、、これ、責任重大なのであります。このワールド・ドリーム・オーケストラは何回目だろうか。曲にはずいぶん慣れてきましたが、やはり普段とは違う「場」なので、緊張する自分を静めるのにちょっと苦労いたします。それでも新日フィルの楽団員の方々は皆とても暖かく迎えてくださり、大きな楽団の中でひとりポツンといる自分にはとても慰めになり、助けられています。
以前はドラムとベースで参加という形でしたが、今はドラムのみでしかもパーカッション群の一列の中央が今回の私の位置。そんなこともあって、今回初めてパーカッションのメンバー5人の名前をみな確認、そして覚えました。・・これは僕にとってはとても珍しい・・(笑)。そして本番前の夕食をこの面々とともにするという機会も得られ、いろいろな話をすることができました。・・新日フィルの成立の経緯、労組がないこと、ベルリンの壁がとれたちょうどそのときのベルリンでの演奏旅行の話、ウィーンフィルの話・・など。
そんな話をしていて僕が以前にテレビで観たベルリンフィルの印象について話をしたのです。その印象というのは・・テレビで観ただけなのですが・・ベルリンフィルの奏者のひとりひとりがみな「エンジン」を持っている(勢いとかスピードとか表現について・・) 。みなそれぞれが力強いというのがテレビでも聞こえてくる・・というより見えてくる。クラシックなのにまるでポップスでも聞いているようだったという、そんな話をしました。それを聞いていたKさんは、ベルリンフィルというのは、ウィーンフィルもそうだけどスタープレイヤーの集まりなんですよと言われた。メンバー全員がそれぞれソロ活動をしても立派にやれる・・というより、すでにひとりでスター的なプレイヤーなんだという。ははぁ・・、それでかぁ・・という具合。メンバーみながエンジンを持っているように聞こえたのはそれぞれのメンバーに個性と主張があり、その上でオーケストラを成立させているからか。それであのようにポップスみたいなサウンドに聞こえたんだ・・と納得。
新日フィルのベルリン公演のとき、地元のテレビが会場から出てくる客にインタビューをしていて、その客はこんなことを言ったそうな。因にこの客はただ出てきたところを捕まえてマイクを向けられただけの人。新日フィルはものすごくきれいに整っていてすごくレベルの高い演奏だったと。このときの指揮は小沢征爾だった・・かな。とても高い評価だった。そしてその客はさらにもうひとこと言った。ウィーンフィルなどは、縦線が合わないことも結構あったりするけど、何か全体に力強さ(・・言葉が多分違うと思うがだいたいこんな意味。話を正確に聞けない私・・汗) があるんですよね・・と。こんな奥深いところまで観客は聴いているのかと、本当にびっくり仰天でしたよ、、というようなことをKさんは話されていた。
新日フィル・・僕は年に数回あるかないかだが、、特別な恵みのある場所。
サントリーホール、楽屋にて。