
7月のドラマー市原康。本業はお休みモード、芝居が近づいて参りました。
以前ほどのヘビーな役ではないのですが久々ということもあってか、台本を見る度に新たな発見があるんですね。台詞を何度も口にしてみると、ひとつひとつの言葉のニュアンスがどれ程その場の空気を決定づけるかということに気付かされます。ほんの一言の台詞でその場には無限の可能性がある・・それは演奏のフレーズひとつと同じこと。同じことをやっているつもりが全く別の世界を作り上げていたという、恐ろしいといいますか、正に奥の深い世界の作業をしようとしているのだなと改めて思わされます。ところが・・ですよ。そんな大それたことをしているなどという意識をもって臨みますと、、これがまた大失敗の入口であったりしましてね。
私がこのお芝居の世界と触れ合うようになった当初、演出の遠藤理史さんから言われたことを今回も言われ・・ああ、そうだったそうだったと・・。「市原さん、棒読みでいいですからね・・。」勿論役者はそれにいろいろな演技をもって加味するわけですが、市原は棒読みでよい・・と。どうも私に関しては棒読みをしていれば良いらしい・・。少し話は逸れますが、芝居をやり始めてからずっとひとつのテーマというか、どうしても考えてしまうことがあって・・、それは自分がやっている演奏という作業に置き換えてみると言うこと。今回はそれが見事に当てはまった・・ような気がする。演奏、、余計な思惑をもって演奏で表現しようとしてもそれは多くの場合成功しないことは経験上分かっている。むしろ淡々と楽器を奏でることにもっぱら集中するとき、そこに「自分」が浮き出てくる。これが「棒読み」なんじゃないかと思い当たる。
まあ、こんなことをくどくど言っていても、当の芝居が何ともならなければしようがないのであって、演奏も、なんだかんだと言っても演奏自体が良くなければ誰も振り向きもしない。そう。そうなんですよ。だからだまってやります。お芝居。チケットは市原までメールでお申し込みください。皆さまのお越しをお待ち申し上げています。 メールはこちら
7月、皆さまの前での演奏は16日に宮崎シーガイヤにてジャズフェスティバル。阿川泰子さん。その他のスケジュールについて未定のところがあります。追って掲載しますのでよろしくお願いします。
7月もどうぞよろしく、応援をお願い申し上げます。
写真はTRIO’の写真シリーズ 撮影 : 山口敦

市原がやる芝居といえば和泉ちぬ率いる黒鯛プロデュースということに決まっております。昨年は久々に声だけでしたが芝居の空気を吸いました。そして今年は来月7月28日に皆さんの前に姿を現してのお芝居。今回はタイトルが「ジャズ幽霊さん」。なんともイメージが湧くのか湧かないのか分からないようなタイトルでありますが、インチキ霊媒師のお話。ジャズの演奏を伴う芝居となっています。市原は演奏はいたしません。役者をします。今回は日本ジャズ界の巨匠前田憲男さんをゲストにお迎えしての芝居。もちろん前田さんの演奏は右から左まで??たっぷりお楽しみいただけると思います。但し7月28日(木)だけの昼夜二回公演。15:00と20:00となっています。ああもったいない。場所はサントリーホールの小ホール「ブルーローズ」。この週の月曜から金曜まで日替わりで演じられるサントリーホールの「やってみなはれプロジェクト」の中の一日。西洋と日本の古楽器と舞踏、影絵と朗読、無声映画と弁士、室内楽と人形舞、そして芝居。詳細はサントリーホールサイトの主催公演からご覧ください。ここには「黒鯛プロデュース」について以下のような解説があります。
・・「買い物や仕事帰り、特に演劇に興味のない方々がふらっと立ち寄っても無条件に楽しめる舞台」をめざして、女優・和泉ちぬを中心に舞台、音楽、映像など様々な分野のメンバーが自主的に集い結成された演劇集団。2000年3月三軒茶屋シアタートラムにて行われた「なんのこれしき」での旗揚げ以来、ほぼ1年に 1回のペースで公演を続けている。・・
市原は初回から第5回までと、前回7回目の「相続してもいいころ」の声の出演。そして今回となっています。ということで「復帰」になるのかどうかよくわかりませんが久々の舞台であることには違いありません。市原の芝居を観たいというコア中のコアなファンの方が存在することを最近になって知りました。市原、はりきって参りたいと思います。皆さまのご来場をお待ちしております。
さて、芝居の世界はミュージシャンよりもきびしい・・勿論経済的に・・ということでありますが、市原にとってもチケット売るか売らないかということが光が見えてくるか暗闇かという明暗を分ける重要な要因となっております。ご来場の方には是非とも市原までお申し込みいただけたらと存じます。メールにて受け付けておりますのでどうよろしくお願い申し上げます。ichihara@i-produce.net
全席指定¥3,500チケットの手渡しが困難な方には当日窓口にお取り置きいたします。キャンセルの場合はお手数ですが事前にご連絡いただきますよう、お願いいたします。全席指定ですので早めにお申し込みいただく方から良い席をご案内させていただきます。
市原、7月後半、芝居モードに入ります。
TRIO’では4月の7日から19日まで「東日本大震災被災者支援ツアー」と言うことで、東京、横浜、高崎、新潟、柏崎、高槻、小布施、名古屋、安城の9都市で計12回のライブを行いました。各地で皆さまの暖かいご支援を頂き、CDの売り上げとツアー収益の中から義援金として¥641,008を計上することができました。ご協力いただいた皆さまには心から御礼を申し上げます。
さて、先日来ご案内させていただいていますが、集まったお金の送り先についてなかなか決めることができませんでした。当初は日本赤十字をはじめ、被災した方の必要のためなら何でも良いという思いがありましたが、この額のお金ならばもっと行く先が見える形で支援をしたいということでメンバーの意見が一致し、被災したジャズのライブハウスを応援しようと言うことになりました。できれば特定のところをと考えていたのですが、メンバーの意見もまとまらず候補が二転三転とし結論を出すことができませんでした。しばらく様子を見る時間が必要かなと思っていたのですが、現地のライブハウスオーナーの方々にいろいろお話を伺っているうちに気になる存在があることに気付きました。それは内陸部でも被災され、営業をストップせざるを得ない方が多くいらっしゃること。そして彼らは自らが被災しているにもかかわらず、沿岸で津波に流されたライブハウスの再建のために立ち上がってがんばっておられること。このような方々は津波の被害で全てを失った方から見れば自分たちの被害など大したことはないというところに立たざるを得ない。しかも被災者として国からの支援、融資を受けることもできずがんばっておられる。それで私たちは、64万円という「再建」には余りに中途半端な額のこのお金をそのような方に使っていただこうということでメンバーの意見がまとまりました。そして最終的には「岩手ジャズ喫茶連盟」で中心となって働き、大槌町の「クイーン」と釜石市の「タウンホール」の再建のために尽力されている一関BASIEの菅原正二氏にこのお金を託すことにいたしました。ジャズ喫茶連盟としてはこれらのライブハウス再建のための口座が特別に設けられているのですが、私たちは敢えて菅原さんに直接お渡しすることにいたしました。現地の状況は私たちはなにも分かりませんので後は菅原さんにすべてお任せする旨をお伝えし、受け取っていただくことができた次第です。
被災されたライブハウスの再建と被災した地域で再びジャズの音が鳴り響く日を待ち望みます。応援して下さった皆さま、ご協力いただいた皆さま、心より感謝申し上げます。これをもちまして皆さまへのご報告とさせていただきます。ありがとうございました。
2011.6.3 TRIO’/市原康、福田重男、森泰人
さて、先日来ご案内させていただいていますが、集まったお金の送り先についてなかなか決めることができませんでした。当初は日本赤十字をはじめ、被災した方の必要のためなら何でも良いという思いがありましたが、この額のお金ならばもっと行く先が見える形で支援をしたいということでメンバーの意見が一致し、被災したジャズのライブハウスを応援しようと言うことになりました。できれば特定のところをと考えていたのですが、メンバーの意見もまとまらず候補が二転三転とし結論を出すことができませんでした。しばらく様子を見る時間が必要かなと思っていたのですが、現地のライブハウスオーナーの方々にいろいろお話を伺っているうちに気になる存在があることに気付きました。それは内陸部でも被災され、営業をストップせざるを得ない方が多くいらっしゃること。そして彼らは自らが被災しているにもかかわらず、沿岸で津波に流されたライブハウスの再建のために立ち上がってがんばっておられること。このような方々は津波の被害で全てを失った方から見れば自分たちの被害など大したことはないというところに立たざるを得ない。しかも被災者として国からの支援、融資を受けることもできずがんばっておられる。それで私たちは、64万円という「再建」には余りに中途半端な額のこのお金をそのような方に使っていただこうということでメンバーの意見がまとまりました。そして最終的には「岩手ジャズ喫茶連盟」で中心となって働き、大槌町の「クイーン」と釜石市の「タウンホール」の再建のために尽力されている一関BASIEの菅原正二氏にこのお金を託すことにいたしました。ジャズ喫茶連盟としてはこれらのライブハウス再建のための口座が特別に設けられているのですが、私たちは敢えて菅原さんに直接お渡しすることにいたしました。現地の状況は私たちはなにも分かりませんので後は菅原さんにすべてお任せする旨をお伝えし、受け取っていただくことができた次第です。
被災されたライブハウスの再建と被災した地域で再びジャズの音が鳴り響く日を待ち望みます。応援して下さった皆さま、ご協力いただいた皆さま、心より感謝申し上げます。これをもちまして皆さまへのご報告とさせていただきます。ありがとうございました。
2011.6.3 TRIO’/市原康、福田重男、森泰人