" 飢饉は地の全面に及んだ。ヨセフはすべての穀物倉を開けて、エジプト人に売った。その飢饉はエジプトの地でもひどくなった。
全地は、穀物を買うためにエジプトのヨセフのところに来た。その飢饉が全地で厳しかったからである。"
創世記 41章56~57節
七年の豊作の後、エジプトとその周辺国は、ヨセフによる夢の解き明かしの通り、七年間の大飢饉に見舞われることになります。
ヨセフは有り余るほどに蓄えられている倉庫を開け、民に穀物を売ったというのです。(24-57節)
そしてその結末は、ここから6章ほどあとの47章の13節〜26節に記されています。
その間の41章〜46章には、ヨセフと、父ヤコブとその一族の再会の話が細かく記されています。
ここでは47章に飛んで、ヤコブの取った政策の結末を見てみたいと思います。
ヨセフは、蓄えた穀物を民に売ることによって、全国の銀をファラオのもとに集めます。(47:13-14)
さらに飢饉は終わらず、ヨセフは今度は家畜と引き換えに穀物を民に与え、民のすべての家畜もファラオの所有となります。
さらに飢饉は終わらずに、民は穀物と引き換えに自分の耕している畑を差し出すのです。それですべての畑はファラオの物となりました。
そしてヨセフは民に穀物の種を与えるのです。これで畑を耕し、その収穫の五分の一をファラオに収めなさい・・と。
このようにしてファラオの権力は、不動で強大なものとなったのです。
神はあの空気を読むことさえできなかったヨセフを、一国を強大な国家にしてしまうような人物へと、しかも飢饉という最悪の試練を通して、変えられたんですね。
"ただひとり大いなる不思議を行われる方に。主の恵みはとこしえまで。" (詩篇136:4)