1.それから神は次のすべてのことばを告げられた。
2.「わたしは、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出したあなたの神、主である。
3.あなたには、わたし以外に、ほかの神があってはならない。
出エジプト記 20章1~3節
神である主はモーセを神の山の頂に呼び出し、いよいよあの「十戒」を告げます。
その前置きが今日の箇所の2節で、3節がこの十戒の第一番目となります。
エジプトの地、奴隷の家から導き出したあなたの神・・。
私たちは罪の性質の中で、自分ではどうにもならない惨めな者、すなわち罪の奴隷であったわけですが、その「奴隷の家」から解放された者です。
しかも、今までは行く先もわからなかったこの地上の生涯だったのが、しっかりと行く先までもが保証される者となりました。
この出エジプトの出来事は、その「救い」の雛形として表わされている旧約聖書の中で最大の出来事だということは、今までに何度も書いてきました。
わたしはあなたにそれをした神・・主である・・と、主は言われたのです。
この「主」という文字は太文字で書かれている特別なことばです。
原語は「ヤハウェ」ですが、それはもともと主の名を恐れて口には出さずに、子音だけのYHWHとされていたものが母音をつけて呼ばれるようになったことば・・、それがヤハウェ = エホバ「主」だというわけです。
そしてこの主は言われるのです。
わたし以外に、ほかの神があってはならない・・と。
これが十戒の中の第一番目の戒律「第一戒」です。(3節)
ですから聖書は、この方も神だし、ほかにも信じるならばそれも神だというような考えに対しては、はっきりとそれを否定するものなんですね。
この神「主」は、ご自分をそのようなものであると宣言される方なのです。
この主が天地万物を造られたのなら、そのような存在は一つしかないのは、当然のことです。
それ以外に「神」と呼ばれるものがあるなら、それは人の手によって造られた「偽物」に過ぎないのです。
ハレルヤ!(主の御名をほめたたえます)