" このことが起こったのは、預言者を通して語られたことが成就するためであった。
「娘シオンに言え。『見よ、あなたの王があなたのところに来る。柔和な方で、ろばに乗って。荷ろばの子である、子ろばに乗って。』」"
マタイの福音書 21章4~5節
今まで「イエス様のことば」を取り上げ、見てきましたが、ここからマタイの福音書はイエス様がいよいよ十字架にかかられ、復活されるまでの一週間の出来事に入っていきます。
ですから「イエス様のことばシリーズ」はお休みして、この受難週と言われる一週間の出来事を見ていきたいと思います。
エルサレムは「過越の祭り」を一週間前に控え、通常は4万人ほどの街に15万〜20万人ほどの人々が集まり、神殿周辺はテントや仮小屋などが立ち並び、街は興奮と愛国心と宗教熱の空気が満ちていた・・と解説書にはあります。
群衆は「ホサナ、ダビデの子に。祝福あれ、主の御名によって来られる方に。ホサナ、いと高きところに。」と言ってロバに乗られたイエス様を迎えました。
それは本当に興奮の中でひしめき合っていた群衆だったんですね。
福音書の記事の大きな目的は「イエスがキリストであること」を証明することです。そしてこのロバの一件も、それは預言書にちゃんと書かれていることなんだと言っているわけです。
それは旧約聖書のゼカリヤ書9章9節にありますが、これが書かれたのはイエス様の時代の500年前です。
" 娘シオンよ、大いに喜べ。娘エルサレムよ、喜び叫べ。見よ、あなたの王があなたのところに来る。義なる者で、勝利を得、柔和な者で、ろばに乗って。雌ろばの子である、ろばに乗って。"
ユダヤの人たちは聖書の預言については子供の頃から言い聞かせられています。そして群衆が見たその光景・・それがまさに「ロバに乗って入城される王」イエス様だったんですね。
そのイエス様を群衆は熱狂的に迎えるわけです。
ホサナとは元々「今、救ってください」という意味でしたが、それが単に「栄光あれ」という賛美の言葉として使われるようになっていたようです。
とにかく群衆はこれから起こることに、胸を膨らませて期待をしていたわけです。
そして、その後に起きた出来事が・・十字架なんですね。
人々が予想した「何か良いこと」と、神が計画されていた「救いのみわざ」とは、全く異なるものだったというわけです。
God Bless You ! (神様の祝福がありますように!)