" イエスが宮を出て行かれると、弟子たちが近寄って来て、イエスに向かって宮の建物を指し示した。
すると、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたはこれらの物すべてを見ているのですか。まことに、あなたがたに言います。ここで、どの石も崩されずに、ほかの石の上に残ることは決してありません。」"
マタイの福音書 24章1~2節
十字架への道・・火曜日
宮を出てオリーブ山に登ると、神殿の様子を一望することができます。
この時はヘロデ大王が50年前から神殿の再建と拡張工事を始め、すでにその工事も終盤を迎え、金箔で覆われたその神殿の眺めは、人々をうっとりさせるほどのものでした。
イエス様、あれを見てください・・と。
そこで言われたイエス様のおことばに、弟子たちはがっかりし、また恐れと不安を感じました。
どの石も崩されずに、他の石の上に残ることは決してありません・・。
それは、金箔が剥がれるどころか、積み上がっていた石はバラバラにされ、見る影もなくなるのだと言われたのです。
実際にそれから約40年後に、ローマ軍がエルサレムに攻め入ってきてそれが実現してしまいます。
現在も城壁周辺には、巨大でしかも綺麗に切り分けられた石材が意味もなく転がっています。
まさにイエス様が言われた通りのことが起きたんですね。
でも弟子たちは何のことやらさっぱりわからず、あとでそっとイエス様に尋ねるんです。
いつ、そんなことが起こるんですか・・と。
そして話は「世が終わる時」へと続いて行きます。
宮が崩壊する・・それには実際の意味と、もう一つは霊的な意味がありました。
それは、イエス・キリストというお方の存在によって、この宮ではなく世界各地でまことの神を礼拝するという、新しい時代に入るという意味です。
そしてそのための決定的な出来事が、数日後に起ころうとしていたわけです。
世の終わりまでのすべての出来事と、そしてその後に続く新しい世界のすべては、主の御手の中にあるのです。
その視点をもって、聖書に書かれている過去を見るとき、私たちは聖書に書かれている未来を確信することができるんですね。
God Bless You ! (神様の祝福がありますように!)